完全変形マニューバ・ブレード<バージョン サイキ> 090827
今週は外出しなければ行けない用事が立て続けにあったもので、コラムの方はサボっちゃいましたが、ヒミケンはちゃんと書こうと思います。
「電撃ホビーマガジン」に『完全変形シュロウガ』が載ったので、そっちの方の話を書こうかとも思いましたが、最近は『完全変形マニューバ・ブレード』の話を書くのが楽しくなってきちゃったので、またそれにしましょう。
さて、コックピットの話。

様々な乗り物やメカの説得力というのはどんなことで出るでしょう?
バイクの場合、車輪が二つ付いている、という声が聞こえてきそうですね、確かに正解。
ただし、マニューバ・ブレードの場合は三輪ですけど。
それ以外にも重要なファクターがあって、たぶん人間/ライダーが乗っているのがそれだと自分は思います。
以前、自分も乗っていただけにそんな風に思うのかもしれませんが、とにかくライダーとワンセットで目に入らないと、落ち着かないのです。
この話は以前にも書いたので、重複しちゃうんですけど、それだけ大事な部分だと思います。
実際、総監督の荒牧伸志氏はじめ、制作スタッフに至るまで色々な方に立体物を見ていただきましたが、必ずと言って良いほど操縦席のキャノピーが開いてライダーが乗ってるのを見て、喜ばれてましたから。
デザイナーさんご本人はおいておくとしても、誰もが、人間の乗っているところを目にして、本能的に乗り物としてのリアリティを感じるのかもしれません。

ただ、自分は閉所恐怖気味なので、実際にあの狭いコクピットの中にいるのはたぶん無理。
パワードスーツ型に変形するか、顔だけでも外に出せてるタイプのがいーです。
どーでもいー話ですが。
さてさて、それでは実際の設計と製作作業の方はどうだったでしょうか?
この場所は、前回解説した腕部のロック機構を含めた胸全体をスライドさせるモジュールが必要になるところです。
頭部の収納/展開をする場所でもあります。
キャノピーのデザイン画では前半部に2本のレールっぽい溝があり、たぶん、荒牧氏はこの溝に沿って頭部がスライド移動を行う、というような動きを考えておられたのではないかと思います。
ただ、ミニチュアサイズでのレールへの保持や腕部のロック機構との
使用空間の重複でこの方法は取れません。
結果、胸の裏側に回転して張り付き、展開時には胸と頭部の二つのギリギリの回転運動でコックピット上に展開させることにしました。


とにかく、この胸のスライド運動は絶対必要になるので、コックピットの中まで突き抜ける構造でなんとか入れることができました。
幸い、内部のライダーの搭乗姿勢は一般的なバイクと同じ状態なので、レールをまたぐような形になりました。
しかしながら、さらにもう一つスライドが必要です。
今度は、コックピットの後部キャノピー自体が後ろにスライドして開くようにしなければいけません。
前でも書いたように絶対にね。

デザイン画ではたぶん外周のエッジを使ったスライド機構を荒牧氏は考えておられたと思うのですが、これもサイズ/強度的に無理。
前半部と同じようにライダーがまたぐ形でのスライド機構にしました。
二重にスライドレールをまたいでいる形になりますね。
大変だなあ、サイキ。
実際の作業としては、できるだけ、コクピット内の空間を開けるように心がけて機構のみを先に設計し、組み上がって残された空間に合わせてライダーの形を造形しました。
さすがにあまりにもキャパがキチキチ過ぎて、設計レベルでは空間を把握しきれなかったためです。
なので、造形されたライダーの姿勢が窮屈そうに見えるのは実際、ものすごい窮屈だからです。
この辺の作業は、干渉する場所を確認しては削り、の作業の繰り返しですごく根気がいりました。
あらあら、今回は大長編になってしまいました。
とりあえず今日はこの辺にしときましょう。
今回は以上!
by 高島
©2008 Sony Pictures Entertainment(Japan)Inc










