2009 年 2 月 19 日

完全変形ダンガイオー 090219

高島 肇 — Filed under: 完全変形ダンガイオー @ 5:00 PM

さて、今日は『完全変形ダンガイオー』のほうの話をいきますか。
生産が終ってから、延々とレポートだけを続けるのもなんなので、ダンガイオーの構造解説もそろそろ終りにしましょう。
まだまだ書きたいことはあるんですけどね。
もし、この辺の話が聞きたい!というようなご要望があれば、メールを下さい。
番外編でやる可能性もあります。

パイ機のヒザから下の話です。

バイオメタルによるフォルムの変化が非常に激しいです。
設定では「スネの両側にあるバイオメタルがボワッと膨らんで、飛行形態時にふくらはぎにあたる場所にある白いフレーム上のパーツを包み込んでしまう」とあります。
 
ボワッと膨らむのも、包み込むのも、固い素材では無理!ということで、違う方法を考えます。
ようはある程度形が変化して、フレームパーツが包み込まれたように見えればいい訳ですよね?
 
ボワッと膨らむのではなく、引っ込むのはどうでしょう?
飛行形態時フレームが位置している部分のふくらはぎ後面がボコッと引っ込んで、フレームパーツが代わりに飛び出すなんてのは?
・・・おお! いけそうじゃない? 採用!
フレームパーツ(白)とふくらはぎ後面(紺)はドンデン返しの回転式で入れ替わるようにしました。

さらに、スネの前半分になる主翼パーツが閉じる際にも、このドンデン返しは好都合です。
スネ前半分のフレームパーツについている主翼パーツが閉じるときには、スネ本体に深〜く突き刺さっていきます。
このときに、ドンデン返しで内部に入って来たスネ後面フレームパーツにも刺さります。
後面フレームパーツは飛行形態時は左右くっついた形になっているので、断面はがらんどうになっていても不都合はありません。
これで、グルッと回ってザク〜っと刺さる気持ちよい動きができます。

スネ内部には主翼と一緒に足首周辺に展開している垂直尾翼も、同じくザク〜っと収納します。
これもキャパギリギリのせめぎ合いで非常に面白いところなんですが。

さてさて、まだまだ続けたいところですが、とりあえずここまでにしましょう。

今回は以上!

by 高島

©AIC・EMOTION

2009 年 1 月 29 日

完全変形ダンガイオー 090129

高島 肇 — Filed under: 完全変形ダンガイオー @ 3:40 PM

はい!今日は『完全変形ダンガイオー』のパイ機の話です。
ここはちょっと時間がかかっちゃうかも。
このパートが一番、ギミックにおいてトリッキーな解釈や構造があるところだと思います。
今回だけではとても全部はフォローできないので、腿に集中して話をします。

さて、まず前提となる設定デザインの話からしましょう。
設定での変形シークェンスを見ると、飛行形態でのコクピット両サイドのインテイクが割れて、中のバイオメタルが腿の形になったところで、左右両側に開いた後、後ろ側に跳ね上がります。
行程が非常に複雑なうえ、設定通りカバーの中に腿を収納した場合、飛行形態の時のインテイク周りのサイズが巨大になって、非常に見栄えが悪くなってしまいます。

いちおう手作業で、この行程で一番良い形状の落としどころを探りましたが、満足のいく結果は得られませんでした。
 
設定デザインでは、カバーパーツは腿を覆っていますが、ヒザにつながる部分ではバイオメタルが露出している部分もあり、両方の条件を満たすのは非常に困難です。
このままでは埒があかない、ということで一回、自分が作った部品も設定も全部忘れてデザインを見直しました。
 
で、そもそも、腿をカバーで覆おうとするから無理が出てしまうのだと気付きました。

まず、インテイク周りとして見栄えの良い形に収まるパーツが、コクピット横の定位置に収まり、さらにその後ろに、バイオメタルの青黒い部分(腿)が来るようにすれば、デザイン画の飛行形態のバランスもトレースできます。
 
さらに両形態のデザイン画を見ると、インテイク周りのパーツは、前後をひっくり返した状態にすると結構似た形状に見えます。
いけそうです。
 
結論から言うと、両形態に通用する形状にバランス調整したインテイクパーツを、腿の後ろ側に最初から配置しておき、左右に展開するアームを介して上下に移動させれば良いのです。

 

飛行形態時は腿は外側を向けていれば良いわけで、腿の上を前から後ろに移動させる必要は全然ないのです。

とまあ、この難関はこういうふうに乗り切ったんですが、実際はこんなにあっさりとは解決してません。
この流れを思いつくまでに、何日ものこう着状態と移動の試行錯誤を繰り返しています。

今回は勢いがついてかなり飛ばし気味に書いてるので、置いてかれてる人も多いかもしれません。
画像で情報を拾いながら、読んでみてください。
面白いですよ。

やっぱ、今日は腿の話だけでいっぱいになっちゃいましたね。

今回は以上!

by 高島

©AIC・EMOTION

2009 年 1 月 22 日

完全変形ダンガイオー 090122

高島 肇 — Filed under: 完全変形ダンガイオー @ 3:25 PM

今日はまた、『完全変形ダンガイオー』です。

前回はロール機の胴体の話だったので、肩の話にしましょう。

いきなり脱線しますが、自分はひどい肩こり&頭痛持ちで、毎日の筋トレと柔軟でなんとかしのいでます。
昨日は用事があったもんでサボってしまい、早速今日は、その影響で肩こりと頭痛が始まってます。
一日たりとも運動をサボレないっつうのはどうにもねー、健康なんだか不健康なんだか。

さて、脱線はここまでということで、肩つながりでダンガイオーの話に戻ります。

肩ユニットの難点は、赤い肩アーマーから生えたり引っ込んだりする、ロール機主翼と上腕部分です。
 
ダンガイオーの肩本体は比較的大振りなので、色々なものを収納するキャパはあります。
これをどう使用するかがむずかしいところ。
肩アーマーは、飛行形態では向きが逆になり、肩本体とは離れた位置に主翼を展開します。
そのため、肩本体から簡単にニョキニョキ出たり引っ込んだり、という動きはできません。

解決方法としては、肩アーマー内に主翼の可動ポイントを設定して、形態に応じて主翼の向きを変え、収納時には肩本体にブス〜っと刺さっていくやり方をとりました。
これは数年前にダンガイオーの製作を決めたときから暖めていたアイディアです。
それくらい、この部分は解決しずらいところなのです。
 
次に上腕です。

・・・え〜、設定ではですねー、肩口にあるロール機のノズルからバイオメタルの塊がニュルっ!と伸びて来て、下腕のランバ機と合体する、というものですが、そのニュルっ!を別の方法で再現しなければいけません。
ノズルも合体時にはいつの間にか消え失せているので、この動きも兼ねたギミックが必要です。
 
前にも書きましたが、肩ユニットが比較的大きいのでこれを利用することになりました。

 

肩内部に回転軸を設け、上腕ユニット/ノズルユニットが表裏で一体となったモジュールを、グルッと回すことで入れ替わる構造を考えました。
いわゆるドンデン返しのからくりです。
上腕ユニットは収納時はできるだけノズルユニットの中に潜り込ませ、肩内部での回転での干渉にならないようにします。
なかなかヘンな動きで、面白いと思います。

あと、肩ユニットには強制合体時の移動アームとか、肩天面のクランク式の展開ギミックとか書きたいことはまだあるのですが、クドくなっちゃうので今日は省略。

次回は、パイ機に行きます!

今回は以上!

by 高島

©AIC・EMOTION

2009 年 1 月 15 日

完全変形ダンガイオー 090115

高島 肇 — Filed under: 完全変形ダンガイオー @ 1:04 PM

前回のダンガイオー胴体部の構造解説の続きです。

だいたい7件ほどのクリアーしなければいけないポイントを、前回は挙げました。
考えていただけたでしょうか?
こういうのは自分であれこれ考えてみると、とても面白いんですよ。

では、ロール機の話。
 
細くてほとんどキャパのないロール機機首=胴体にギミックをいくつも入れるのは、容易なことではありません。
バラバラに構造を仕込んでいては、スペースがまったく足りないので、できるだけ複数のギミックを兼用できる構造にしました。
2種以上のギミックをひとつのユニットでまかなえれば、半数以下のユニット数にしぼれるということです。
ぐっと条件が楽になりました。
 
まず、腰アーマー移動アーム。

腰アーマーの移動には、もとの設定でもアームを使っての移動の表現がされています。
ロボット形態時には、当然ながら腰周辺に位置しています。
このアームをもっとがっちりした構造にして、脚部及び股関節のパイ機の機首がはまり込む、合体モジュールの機能も持たせました。

このパイ機のドッキング方法は、設計開始時にはかなり頭の痛い問題でした。

パイ機機首部分がくっつくロール機の箇所は、先細りになった機首の真裏です。
機首周辺のシルエットを美しく見せるためにも、そんな、上半身/下半身を支えられるようなガッチリしたものを配置するわけにはいきません。

なら、そのモジュールはいったいどこからどのように持ってくれば良いのか?

さんざん悩み抜いて出た解答が前述、腰アーマー移動アームの利用です。
これはミア機との位置にも近いため、さらにミア機用の合体モジュールも追加。
胴体に対しての背骨として、機能を持たせました。

ただ、パイ機コックピットの位置ではかなり苦戦させられました。
合体時、パイ機コックピットの配置される場所と同じところに、ロール機の機体裏側にある機首先端カバーパーツがあります。
これでは邪魔になってしまうので、ロール機機首裏先端カバー部には、先端から胸方向へスライド移動してもらうことにしました。
これと、畳み込んだ機首の形状と位置調整をギリギリまで詰めることを加えて、パイ機コックピットのスペースを確保しました。

パイ機を背中方向へ送ればいくらでもスペースは確保できますが、それだとダンガイオーの腰のシルエットが崩れてしまいます。
なので、ギリギリまで粘ったわけです。
ここは見て欲しいなー。

次に、キャノピーのシャッターギミック。

 

これは、機首先端部収納時、機首裏先端カバーを展開する際に空く空間を利用して、キャノピーパーツとシャッターパーツの上下が入れ替わる仕掛けになっています。
最適な位置に支点を設けて動かしますが、キャノピーパーツの支点を、ロール機コックピット後方のカバー兼ノズルユニットのヒンジ軸と兼用させました。
少ないキャパにおいては、ネジ1本増えるだけでも大問題なのです。

 

この、ロール機コックピット後方のカバー兼ノズルユニットは、展開したり小さく畳み込んだりして各形態に合わせて細かく位置を変えます。
特に強制合体形態時、パイ機機首が突っ込んで来るときには、ほとんど逃げ場がなく、なんとか用意できた“小さな小さなスペース”に収まります。
ここ、面白いとこですよ。
 
ラスト、機首の伸縮機能とスイング機構。

う〜、何かものすごく長くなっちゃって休みたいな、もう。

先の通り、機首の中は他のギミックがみっちり積み込まれてしまったので、機首ユニットの後端部分、胴体では胸の位置に、左右のスイング・ヒネリのモジュールを配置しました。
スライドは、背骨ユニットと機首ユニットで挟み込む形でスペースを確保。
それにつながっているスイング・ヒネリモジュールが胸ユニットを動かします。
ホントはウェストで回したいところでしたが、機首はあの通り他ギミックでミッチミチですからねー、胸内部で動かすことにしました。

・・・と、最後の方は疲れて簡単になっちゃいましたね。

今回は以上!

by 高島

©AIC・EMOTION

2009 年 1 月 8 日

完全変形ダンガイオー 090108

高島 肇 — Filed under: 完全変形ダンガイオー @ 4:48 PM

以前からやると言いつつも、延び延びになっておりました『完全変形ダンガイオー』の構造解説をそろそろ始めようかと思います。

さて、様々な媒体でも書いておりますが、ダンガイオーのデザインの最大の難点は、各部品の形状がそれぞれの形態によってまるで変わってしまうということです。
要するに「ゲッターロボ」と同じですね。
もともとの設定が、ダンガイオーは形状が変わる素材でできているということで、ベースデザインを描かれた河森さんはのびのびとデザインされています。
さらに、作画の大張さんが大幅にアレンジをされて作画バージョンへとなっていきます。

もともと、かなりワケのわかんない変形をするものが、アレンジが加わることで、さらにワケがわかんなくなっているわけです。
えー、ホントに大変です。
自分としても完成させられる確証はなく、手をかけるのはかなり勇気がいる作品でありました。

さて、胴体の話から始めましょうかね。
一番大変なところでもありましたから。

ロール機の機首部分ですが、イヤー、大変でした。
飛行形態のときの、すごくスリムな雰囲気を守りつつも、ロボット形態に必要かつ重要なギミックも詰め込まなければいけません。
とりあえず、条件を列挙してみましょう。

1.機首と胸の伸縮。

2.ロボット形態時の可動(前後のスイング・ヒネリ)。

3.腰アーマーの保持及び移動。

4.機首先端の収納。

5.下半身(パイ機)およびバックパック(ミア機)の接続。

6.キャノピーのシャッターギミック。

7.強制合体時の胸ギミック(パイ機キャノピーが食い込んで来るところ)。

 

等々です。
大変な量です。
それに対して、ロール機の機首部分のキャパシティは限られています。
やっぱり機首ですからね、細くしなければ美しく見えません。

種明かし、というか解説はまた今度。
『完全変形ダンガイオー』をお持ちの方は、上の条件を考えながら動かしてみてください。
作品を通じての自分とお客様の対話、ということができるかも。

持っていない方は想像を膨らましてください。
あなたならどう解決しますか?

というわけで、今回は以上!

by 高島

©AIC・EMOTION

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