2018 年 1 月 18 日

大完全変形超銀河グレンラガン 180117

2018年最初の「超銀河グレンラガン」進行報告です。
いやー、久しぶりですね。
去年の暮れから正月過ぎまで、他作品の現場作業で一杯一杯でしたが、やれる時にチビチビと進めていました。
「ドリルが1回転すればちょっと進む」のグレンラガンの精神そのものです。
設計に割く時間の確保も大変なので、原稿書きの時間を節約するため、設計をしながらPCの音声入力を使って口述筆記なんてのを試しました。
一応、自分が喋れば文章にはなるのですが、それの内容が誤り(というかソラミミ)だらけでひどい状態で、どうにもそれが気になって設計の方に集中できません。
というわけで、本末転倒になってしまうので口述筆記は中止。
後日、録音だけしてそれを原稿化するなんていう方法を試してみようか、とも考えています。

久々の今回はやっと時間が確保できたので従来通りの手書きによる原稿を書いております。
上でも書きましたが、ここしばらくは他作品の組み立て説明書作成と付属アイテムのマント製作オンリーの仕事が続いていました。
マントなんていうのはガレージキットというよりドールのジャンルですよね。いっその事、そっちの方にも進出するか?

さて、設計の方は腕ユニットの残りのパートの拳部分を作っていました。
拳は顔と同じく表情があるので、なかなか大変です。正直苦手だなー。
指や手のひらの細かい造形は後にやるということにして、まずは大雑把な円柱パーツを配置して拳全体のバランスを決めて行きました。
hg_grlg _180117a
こんな感じです。

一通りのバランスが決まったあたりで、指のディテールを作り込んだ指素体を作ります。
hg_grlg _180117c
この素体を先に作った、大雑把な拳の各指の円柱部分と入れ替えて行きます。
指素体は人差し指サイズで作ってあるので、中指と親指は拡大、小指は縮小して入れ替えます。
hg_grlg _180117c2
各関節部には球体を配置して関節っぽくしてあります。

この球体は「回転体」というコマンドを使って作りました。
本番用指の断面サイズに合わせた半円を2Dで描き、これを回転させて球体にしますが、ここでトラブルが。
hg_grlg _180117b2
過去何度も行なっていたこのコマンドがまったく受け付けられず、原因不明の動作拒否状態に陥ってしまいました。
かなり長い時間を要していろいろと調べましたが、原因はまったく不明。
ソフトの破損を疑って再インストールまでしましたが、症状は変わりません。
で、ほぼ諦めていた時にいきなり問題が解決。
回転体を作る際に様々な数値を打ち込むダイアログ画面の通常変更しない場所で、数値がゼロになっているところを適当に別の数字を入れて実行してみたところ、いきなり回転体ができました。

どーも、ダイアログ画面のこの部分に英数字ではなく、カナ数字でゼロを打ち込んだヤツがいたらしく、その数値の状態がダイアログに残っていたらしいですねー。
カナ数字はデータ操作の際には数値として認識されないので、原因はこれでしょう。
「そして、犯人はこの中にいます!」ええー!?
はい、自分です。
多分、夜中に設計している時に寝ぼけてこのダイアログ画面をいじっちゃったんでしょう。で、一見ゼロとなっている数値はカナか英数字かはパッと見じゃわかりませんからねー。
hg_grlg _180117h

というわけで、良い教訓を得ました。
「ソフトがいうことを聞かない時は操作画面の数値を疑え」、いや「寝ぼけた自分が概ね犯人」です。

というようなことで、とりあえずは拳も外形モデリングが完成しました。
hg_grlg _180117dhg_grlg _180117e

実物で雰囲気を見るために、先日導入した出力機を使ってこの拳だけを出力してみました。
hg_grlg _180117fhg_grlg _180117g
おー、いい感じですね。拳は色分けの分割等以外は手を入れないと思うので、これでほぼ完成ですね。

これで、腕パートも完成を見たので、次は外形モデリング最後の難所の頭部に入ります。ここは勢いをつけて一気に終わらせたいですね。

(C)GAINAX・中島かずき/アニプレックス・KONAMI・テレビ東京・電通

※画像のものは開発中のものです。
今後、修正・変更される場合がございます。

2017 年 9 月 16 日

大完全変形超銀河グレンラガン 170914

脚部モデリングが一段落したので、今回より腕パートに入ります。
脚部の時にはあーでもないこーでもない、と振り回されましたので、だいぶ勘が戻って来ました。
腕部の作業はいくらか速くなってくるのではと期待してます。

さて、腕部を作り始めましょうか。
一番最初のアウトラインから始めます。
スキャニングしてある手描きのスケッチの線の上に2Dの線をなぞって、輪郭のガイドを描いていきます。
hg_grlg _170904a
手描きスケッチよりも少し上腕は長くしたいので、スケッチの位置はやや下にずらしてあります。

輪郭ガイドラインに合わせて腕のモデリングを開始します。
作業をしやすいように全体を垂直方向に角度を変えてあります。

設定画を見ると、上腕断面は正方形の各辺中央が膨らんでいる形に見えます。
2Dで1辺を描き、90度づつ回転させて結合して完成。
hg_grlg _170904c
これをNURBS化して複製配置、輪郭に合わせて膨らんでいるところすぼんでいるところの断面はサイズを変え、ソリッド化。
hg_grlg _170904dhg_grlg _170904e
上腕下面で角が落ちているところがありますので、ここだけ別に断面を用意してソリッド化。
hg_grlg _170904g
2つのソリッドを噛み合わせます。
hg_grlg _170904h
これで上部はカーブして、下面部分で角が立っている形ができます。
これは上のソリッドを長く作って、下面エッジを面取りしても作れます。
自分が使用しているソフトでは面取りとフィレットは計算の負担が多くなるのか、ソリッドにバグが出やすいので、ソリッドを分けて作っています。
上腕した部分も同じ手順で作ります。
hg_grlg _170904h2

下腕の作業に入ります。
下腕本体断面の円を描き、NURBS化した後アウトラインに合わせて複製配置。
hg_grlg _170914a
袖口は平行なラインなので、上腕と同じく断面を別に用意します。
各断面をソリッド化後、噛み合わせます。
hg_grlg _170904j2hg_grlg _170914b
次は下腕外側装甲です。外側装甲の断面は半円中央にエッジが立っている形です。2Dでこの図を描き、NURBS化。
断面を複製配置してシルエットのガイドラインに沿ってサイズを変更します。
hg_grlg _170914c
ソリッド化します。

ヒジ部分にドリル基部が付きますので、同じように断面を作りソリッド化。
hg_grlg _170914d
装甲本体とドリル基部の合わせ目は1段低くなっているようなので、良い位置に切り込みラインが来るように調節した削り込みソリッドを作り、装甲本体を削ります。
hg_grlg _170914e
先端部の削りは雰囲気を見るための仮のものです。
ドリル基部の末端を削り、装甲本体と噛み合わせます。
hg_grlg _170914f

次は各ドリル孔とディテールの削りを行います。
手順は以前の脚部と同じです。各削り込み用のソリッドを用意し、削り込みます。
hg_grlg _170914g
hg_grlg _170914h
一気にここまで出来上がりました。
hg_grlg _170914i

次回は手首部分です。今回は以上!

by 高島

(C);GAINAX・中島かずき/アニプレックス・KONAMI・テレビ東京・電通

2017 年 9 月 12 日

大完全変形超銀河グレンラガン 170907

前回はスジ彫りディテールを入れて、スネと足首のモデリングを一通り終わらせました。

腿周辺と合わせて全体の仕上がりを見て見たところ・・・う〜ん、なんか違うなー。
hg_grlg _170831a1
hg_grlg _170831a2
正面で見ると腿とつながるあたりのラインが広すぎます。
足首のバランスもまだ幅がありすぎる感じ。
全体の印象として絞るところと広がるところのメリハリがまだ足りないですね。
また、スネの側面はエッジを立てていましたが、改めて設定画を見てみると、ここも違うような・・・。
カーブになっているところにスジ彫が入っているのが正解では?
時間が経つと、最初の時とだいぶ見方が変わって来てしまいますが、最新のものがベストと考えるようにしています。

スネの断面の形は何度もやり直して随分時間をかけて作って来たため非常に惜しいのですが、やはり気に入らないものは気に入らないのでボツ!
あー、もう何度目だろ、こういうの。いつになったら最初っから正解のラインや面をピシーッと出せるようになるのでしょうか?嘆かわしいです。

さあ、気を取り直して作業再開です。
スネの元の形状だけ変更して、工作の履歴の最深部に潜って、ソリッドだけを入れ替えればいいので、思っているほどは時間は取られないでしょう。

またスネの各断面の作図からやり直しです。
今回はスネの最上部の断面から作図。腿とのバランスを見ながら、後部フクラハギとの接続位置を意識して幅を変更。
hg_grlg _170831b1
これをNURBS曲線化。これを基礎材料として各断面の形を作ります。特定のNURBSを基礎とするのは、各断面の頂点数を一致させるのが目的です。
2D画像でそれぞれ描いた場合、2D時点で頂点数は同じでもNURBS化する際にソフトの勝手な判断で頂点数が変えられてしまう場合があり、非常に厄介です。
頂点数がバラバラの状態でソリッド化すると、各頂点がぐちゃぐちゃなつながり方をして、それはもう大変なものが出来上がります。
各断面は同一のNURBS曲線の形をいじって、形を変えて作ってしまった方が無難です。

まずはスネ中間部の断面(上から順に見てCと呼びます)。まず最初に作った最上部の断面Aをコピーして、断面Cの所定の位置に移動させ、正面と側面のシルエットのガイドラインにサイズを調整。
hg_grlg _170831b2
その後、各頂点を移動させて、下の図の形に形状を変えます。
色も見分けやすいように最上段とは違うグリーンに変更。

スネ中間部断面のNURBS曲線ができたので、今度はこれと最初に作った最上部の断面Aとの中間の断面Bを作ります。
最上部の断面A、中間部断面Cを重ねて見て、各頂点を繋いだガイド線を描きます。
hg_grlg _170831b5
次に基礎断面Aをペースト、所定の高さに移動させ正面と側面のシルエットのガイドラインに合わせてサイズを調整。
次に、ソリッド化の際に断面Aから断面Cに表面ラインが綺麗につながるようにするため、断面Bの頂点をこのガイド線の近いところに位置するように調整します。断面AとCの間に位置するものなので、ガイド線中心に近い方が良いでしょう。
線の色はブルーに変更。
hg_grlg _170831c3

スネ下半分の要領も同じです。最下段断面Dを作った後に、これと断面Cを元に断面Eを作ります。
出来上がった各断面です。右側が旧断面。新しい断面は形状の要素が一つにまとまっているので、だいぶスッキリしています。
hg_grlg _170831f

新断面をソリッド化します。これをスネパーツの履歴最深部に潜り、旧ソリッドと入れ替えます。
hg_grlg _170831g
スネパーツ脇のエッジが立っていた部分は今回はスジ彫りで表現するので、2Dでスジの形状を側面方向で描き奥行きを与えます。
hg_grlg _170831i
先ほど作った新スネソリッドでシェルを作って、筋彫り用ソリッドを作ります。工程は前回ディテール彫りと同じ要領です。
hg_grlg _170831k
hg_grlg _170831k2
筋彫り用ソリッドをスネの削り込み履歴に潜って、ちょうど良さそうな階層に置いてきます。
hg_grlg _170831k3
前回のディテール彫り等の履歴も新しいスネソリッドをに入れ替えて変更。
これで新スネパーツが完成しました。

足首も同じ要領で新断面を作り直して、新しくします。

完成したものを旧パーツと並べて比較してみましょう。左側が新パーツです。
hg_grlg _170831o
hg_grlg _170831p
hg_grlg _170831q
各位置のシルエットのメリハリが出ています。足首のボリュームもスッキリしています。

・・・やっと納得いきました。合格です。ただ、今後も何かの理由で作り直しが発生するかもしれません。
その時には、今回の工程の労力は惜しまずに潔くやり直したいですね

今回は以上!

by 高島

(C);GAINAX・中島かずき/アニプレックス・KONAMI・テレビ東京・電通

2017 年 9 月 4 日

大完全変形超銀河グレンラガン 170904

前回と同じく表面の削り込みの作業です。
スネ側面の模様を削り込みます。

これは以前のヒザ頭のディテールと同じようなやり方になります。
各モデルの表面のスジ彫りや削り込みディテールは表面の形から平行に1段下がっているものが多いですね。
表面のデザインが真っ平らなものであれば、ラインやディテールの形を描いた図形に奥行きを持たせたソリッドで削り込めばそのまま出来上がります。
ただ、表面が真っ平らなデザインのパーツではない場合の方が多いのが実状なので、そんな簡単にはいきません。

それでは作業を順番に追っていきましょう。
まずは側面から見てディテールの形を2Dの図形で描き、それに奥行きを与えます。このソリッドで本体スネソリッドを削るわけです。
hg_grlg _170825b
次に本体スネパーツの履歴に潜り、一番深いところにある基礎形状のソリッドをコピーして、別のレイヤーに上がってペースト。
hg_grlg _170825d
これをシェル化します。厚みはディテールの深さの数値にします。
hg_grlg _170825e

このシェルをコピーした後、元のソリッドに戻します。先ほどのコピーしたシェルを同位置にペーストした後、これを使って元のソリッドを削ります。
これでディテールの深さ分、一回り小さいソリッドができます。
hg_grlg _170825f
最初に作ったディテール彫りソリッドを、この一回り小さいソリッドで削ります。

hg_grlg _170825g
こうなります。スネ本体の表面カーブから平行に深くなっている削り込みソリッドができました。
hg_grlg _170825h
これで本体を削ります。
hg_grlg _170825i
仕上がりはこうなります。表面から平行に1段低くなったディテールができました。

次はフクラハギのエグリ込みです。
ここはちょっと変則的です。後ろ側のエグレのエッジがそのままエグレ底面になっており、さらに底面に角度がついています。

hg_grlg _170825j
まずはスネ側面と同じくエグれの形を側面方向で2Dで描き、それに合わせて長方形を描きます。
hg_grlg _170825k
長方形に奥行きを与えてソリッド化、本体の履歴に潜り側面彫の同じ階層に置いて来ます。

これでフクラハギのエグれのエッジラインが出たので、このラインの形状を抽出します。
hg_grlg _170825kl
このラインを元にして画像のような図形を作り、NURBS化した後コピーとペースト。フクラハギのエグれソリッドの底面になるよう角度をつけて配置します。
hg_grlg _170825o
hg_grlg _170825p
これでエグれソリッドを削り、先ほどの本体履歴に潜ってエグれソリッドを入れ替えます。
hg_grlg _170825n
これでフクラハギのエグれディテールも完了。

脚部のモデリングはこれで一通り完了です!
hg_grlg _170825u
仕上がりを見て見ましょう。いやー、これで脚部作業も・・・・ん〜?これはちょっと・・・。

今回は以上!

by 高島

(C);GAINAX・中島かずき/アニプレックス・KONAMI・テレビ東京・電通

2017 年 8 月 18 日

大完全変形超銀河グレンラガン 170817

高島 肇 — Filed under: 大完全変形超銀河グレンラガン @ 11:09 AM

現在、別製品の研磨をメインで作業しています。
これが終わった後に「超銀河グレンラガン」の設計が本格的に稼働しますが、いきなり頭のギアは設計の方には入りません。
助走期間として毎朝わずかの時間を設計に振り分けて、頭を慣らして行っています。

スネから足首のモデリングが終わったところで作業が中断していました。数ヶ月ぶりに見てみると足首の形状に違和感があります。
足の裏の幅がずいぶん大きすぎます。さらに、スネとの接続部の断面の形が合っていません。あちこちエッジが飛び出してしまってます。
hg_grlg _170813a
前回自分は出来上がった時には何も感じなかったのでしょうか?
おそらく作業に時間を長く取られて苦労して作業していましたから、それで贔屓目で良くないポイントに目が行ってなかったのかもしれません。

どれだけ苦労したとしても、気に入らないものは使うべきではないので、廃棄!
とは言っても工程の履歴は使い道がありますので本当には捨てず、
「ジャンク部品置き場」というレイヤを作って、その手のモデリング部品を放り込んでおきます。

前回のモデリング時には単純な2Dで描いた断面をNURBS化し、サイズを変更して各位置の断面にしていました。
hg_grlg _170813b
今回はスネ接続部から足の裏の形状まで断面形状が変化するようにします。なかなか面倒な作業なので気が進まなかったのですが、仕方がない。ここはぐっと我慢。
まずは足の裏のNURBSをコピー。
前回に描いた2D画像やNURBS曲面は使わず、足の裏のNURBS曲面のコピーを必ず使います。
理由としては、形状は似ていても他のNURBS曲面 を使うと頂点の数や繋がり方が違っている場合があり、各断面を使ったソリッド化の際に思った形にならない場合が多いためです。

次に、間に入れる断面にするNURBS曲面を作ります。
再度コピーしたNURBS曲面を任意の高さに置き、正面と側面のシルエットのガイドラインに合わせてサイズを調整します。
hg_grlg _170813d4
hg_grlg _170813d5
次に上部から見た位置で、NURBS曲面の各頂点の位置を調整します。
hg_grlg _170813e
先の足の裏とスネ接続部の各頂点の位置を線でつなぎ、中間NURBS曲面の各頂点をこれをガイドにして、イメージの形になるよう調整します。
前回は断面数は5個でしたが、今回は3個にとどめています。
断面の形状が変化してのソリッド作業は断面が多いと側面カーブのコントロールが難しいためです。
hg_grlg _170813d

何度かこの工程を繰り返して、ちょうど良い形状を模索し、出来上がったソリッドを旧足首パーツの履歴に潜り、データを入れ替えます。
hg_grlg _170813d6
出来上がったものを比較して見ましょう。
hg_grlg _170813g
hg_grlg _170813g2
右側が旧部品、左が新部品です。
前回の足裏のヤボったさとスネ接続部の形状の不一致が良くなっています。いいんじゃないでしょうか。

何度もトライアンドエラーを繰り返したため、かなり長い期間がかかってしまいました。毎日わずかの時間の作業で、10日ほどかかりました。
それでも、今後不都合が出た場合は今回同様、捨てます。
かかった時間や労力を惜しまないのが、良い作品を作る基本だと思いますので。

今回は以上!

by 高島

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